不純邪道フラメンコ狂日記

第八便 8月1日
松阪

俺はチェーンスモーカーだ。
一度吸い出すと、続けざまに何本も吸い続ける。

移動中の新幹線。
煙草はとどまることを知らない。
それを見たミゲル、ホアン、ディエゴの面々が
身体に悪いことはするんじゃないと注意した。

そういう優しさがあいつらにはある。

松阪である。
松阪といえば牛である。
牛といえば肉である。
肉といえばカルネである。
カルネといえばアグヘタは皆大好きだ。

ライブ前に
主宰者の三重フラメンコ協会の皆さんに
「一升瓶」という焼肉屋さんで御馳走になった。

ええ格好しいのミゲルが
俺もおごるから出せと目で合図するので
MONEYを出した。

今思えば、全部ミゲルのおごりにして
ギャラからさっ引けば良かったと
悔やまれるのである。

三重のフラメンコ熱は熱かった。
神戸からも熱い熱が加わった。
ライブ後は、日本人のカンテ大会となり
アグヘタの出る幕はなかった。

三重のアフィシオンは何処よりも熱い。

−第八便 完−
更新日2004年11月22日