10月28日

今日でツアーが終了。
気がつけば、あっという間に時が過ぎていった。
という感慨も3ヶ月も経過した今となっては一入ではない。やはり。
一入と書いて「ひとしお」と読むことを初めて知った。

最終会場は、宝珠山小劇場。
福岡市から1時間程の山の中にある。
昔の小学校の分校を再利用した、「大石先生。」と呼べば、
「はい。」と現れてくるような空間だ。
その教室のなかで、ディエゴ先生を見つめる瞳は100以上はあったと思う。
ディエゴの生声が響き渡る。
ソレア、シギリージャ、マルティネーテ、ブレリア。
一時、アグヘタのカンテに生で触れることもないだろう。
その声を耳にとどめておこう。
PAは無しだ。やはりカンテは生音に限る。

今回のツアーも、会場によってはPAに悩まされた。
悩まない会場とは、PAを使わない会場だ。
音楽は人類と共に存在し、昔はモニターもスピーカーもミキサーもなかったわけだから、こうした演奏者と聞き手の間に何もない形こそ本来の姿で、沢山のPA機材をセットしないと提供できない音楽こそ、むしろ不自然で不自由なものと見た方がいいのではないかと思ったりした。
ハイエースに沢山の機材を積んで移動しなくとも、ディエゴ1人がいれば、(ギタリストすらいなくとも)ショーを提供できるのだ。

PA、PAと普通に使っていますが、PAを略さないで言うとなんと言うか知っている人は
案外少ない気がする。ちなみに気になって調べたところ、PA=Public Address でした。
意味は「大衆伝達」とか「大衆拡声」、大衆に音を伝える事となります。

この日は、近くの公民館に宿泊。宿泊場では遅くまで宴が続く。

diego