FUCK ワールドミュージック

フラメンコはいわゆるワールドミュージックのカテゴリーにいれられると思うが、ワールドミュージックという言葉は嫌いだ。そこには白人の植民地主義の匂いがする。
それは例えばワールドミュージックに分類されないジャンルの音楽をかえり見た時、明らかになる。
ワールドミュージックと呼ばれない音楽。
第一にクラッシックであり、第二に英米のヒットチャートを賑わす曲。
エルビスであり、ビートルズであり、ストーンズだ。
例えが古いのは、クラッシュの“1977”へのオマージュ。
あと、日本でいうならJ-POPがあり、そして、それ以外の音楽を全部一緒くたにして、ワールドミュージックと呼んでいる構造は、第三世界という表現と根底は同じだ。
ちなみに第一世界とは、地球は自分達のものだと思い込んでいるアメリカ合衆国とその同盟国のことを言い、第二世界とは、かっての仮想敵国ソ連とその仲間、そして残りの国を第三世界と呼んだ。思い上がりも甚だしい。
日本のアイデンティティーのなさは、自らの音楽(歌謡曲、J-POPでないもの)をもワールドミュージックのカテゴリーにいれているところにも伺える。
フランスのシャンソンやピエール・バルーもワールドにエントリーしているが、きっと文化に対してプライドの高いおフランス人の方たちは、気分を害されるに違いない。
「私たちの音楽が黒ん坊の音楽と同じですって!」
“黒ん坊”という言葉はわざと使っただけで、他意はない。
というわけで、ワールドミュージックという言葉は使いたくないから、別の言葉を考えないといけない。
“反抗の音楽”(レベルミュージック)
かってワールドミュージックと呼ばれた音楽は概ね白人の植民地主義が生み出したと言えなくもない。白人に反抗するために。
その意味で、レゲエの冠につく“レベルミュージック”という言葉こそふさわしいものではないか。
サッカーが世界中で国民的スポーツであるのと同じように、世界中に多様なレベルミュージックが存在する。
フラメンコはヒターノのレベルミュージックだ。
また白人に反抗するという言葉は、全てをあらわしてなく、権力、バビロンシステムに反抗するという方が正しい。
黒人の権力者だっているのだから。
そして、パンクはレゲエと共にレベルミュージックの代名詞である。
最後はマルコス副司令官の言葉で締めくくろう。

“丸い地球に世界の片隅はない”

2004 7月9日更新
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