ミゲルの料理教室(2)
スペインオムレツの作り方
ページ末にイラスト版レシピへのリンクがあります。
ご参照ください。

ヤビーィーヒン! ミゲル・パストール“ヒタ−ノ・デ・ブロンセ”様、2回目の登場だ。キーボード打つの面どー臭えーから、これからはミゲル様だ。
スペインは相変わらずクソ暑いが、ハポンはどーだい。
湿気があるから更にサイテ−そうだな。
ファミリー1の伊達男であり、ダンディーな洒落者ミゲル様はファッションにも気を使う。まあ、蒸し暑い中、スーツでいるのは正直参るぜ!でもな、そこを何喰わぬ顔で通すのが、ダンディズムってもんさ。
他の奴はなってない。パコなんて去年、普段着で来日だからな。
「おっ!ミゲル、ちょっくら出かけてくるぜ。」
パコの奴、ロタのスーパーへハチミツでも買いに行ったか、と思ってたら、日本へ行ってんだもんな。一杯、食わされたぜ。本当は俺様がハポンに行くはずだったのに、地団駄踏んで、シギリージャを唄ったもんさ。シャキーめ、計りやがって、俺様を誰だと思ってんだ。ミゲル・パストール“ヒタ−ノ・デ・ブロンセ”様だ!
おっと、今さら愚痴るのはダンディーじゃねーな。何だか今回は大舞台でもやるみたいだし、こうなったら俺様以外、出る幕はない。シャキーの奴は分かってる。さすがコンパドレ、アミ−ゴだ。
で、俺様は今、日本でのファッションについて、あれこれ考えるのが楽しみだ。黒尽くめのスタイルは基本として、ネクタイをど派手な赤で決めるのはどうだ。オイル、こてこてのオールバックをソフト帽で隠し、さっそうと登場だ。どうだい、いかすだろ。だからって、惚れるんじゃねーぞ。俺様は女房、一筋だ。前置きばかりで先に進まねえー。俺様(何か様を打つのも面倒になってきた)は何事にもサービス旺盛だ。
じゃあ、そろそろミゲル様の料理教室第二回目始まりだ。今回はスペイン料理の定番、スペインオムレツでも作ってみっか。

用意する野郎共はジャガイモとタマネギ、それに卵だ。
まずはイモの奴をすっぱだかにする。それからなるべく薄く輪切りにする。輪切りの渡しってもんだ。これじゃハイサイの川野さんだ。お次はタマネギだ。こいつもイモと同じく薄くスライスだ。目にしみらないように気をつけるんだぜ。俺様の場合、タマネギを切ると必ず睫毛がパチパチしちまう。で、タマネギの奴をオリーブオイルをひいたフライパンの上でクタクタになるまでいためつける。俺様はソレアを唄うが、皆さんは塩、コショウをふってくれ。はじめは固くてふてぶてしかった奴さんたちも、ちょっといためてやれば、クタクタのキツネ色だ。でもキツネってあんな色してねーぜ。お次はフライパンに多めにオリーブオイルをひいて、そうだな、イモ共が浸るくらいだ。で、いためるっていうか、あげちまうわけだ。爪楊枝を突き刺して、ブスって言ったら、オッケーだ。で、イモとタマネギをボウルに移して、ポテトマッシャーって名だったか、あの先っちょが平べったくて穴のあいた奴だ。あれでぐしゃぐしゃにするわけだ。そ−言えやー分量言うの忘れてたぜ。タマネギは1個、イモは2、3個だ。まあ、好みだ。こうでなくちゃならないはない。
次は卵だ。4、5個だな。割って、溶く。簡単だ。で、さっきの潰したイモとタマネギを混ぜる。ここでチーズなんかを入れるのもムイ・ビエンだ。さあ、下準備は終わった。これからが本番だ。フライパンにオリーブオイルをひいて卵を流し込む。始めは少なめがいい。面倒臭がって、いっぺんに入れるとたいてい失敗して、余計な作業が増えるだけだ。急がば回れだ。フライ返しで焼き具合を確認し、このへんは書きようがない。何度もやって掴むしかない。頃合を見計らって、フライパンにフタ(皿でいいぜ)をして、「えいやっ!」とひっくり返す。上手くいきゃ皿の上に表面の焼けたオムレツがのるだろうし、そうでなきゃ、ぐしゃぐしゃになるかだ。まあ、失敗しも気にするな。食っちまえば同じだ。そいで、皿にのったオムレツをフライパンの上に慎重に戻し、下面を焼く。あとはこの作業を何度かくり返して終わりだ。基本的には簡単だが、見栄えよく作るには慣れがいる料理だ。

今日はこんなところだ。そういえば、サザエさんのエンディングで、マスオがフライパンでホットケーキを勢いよく上に放り上げるのと同時に、バック転をして、着地と同時に、フライパンの上にホットケーキがのる、みたいなシーン何故か思い出したぜ。

この文はミゲルヒターノデブロンセの
イメージをもとに書かれたものでフィクションです。
2004 7月18日更新
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