音楽の神様

私は神を信じない。
ただ音楽の神様だけは信じる。
そして、今レーベルの運営をし、大好きな音楽と関わっている以上、
音楽の神様に背かないことだけは戒律として守ることにしている。

音楽の神様。
神様が一人しかいないと何かと争いごとの原因になるが、幸い音楽の神様は沢山いる。
故に音楽はピースなのだ。
私の信じる音楽の神様はジョー・ストラマーにジョーイ・ラモーンだ。
まだボブ・マーリィーとかジョン・コルトレーンとか沢山いるがあげるときりがない。
今のところシェーンやミック・ジョーンズは神様になっていない。
当分、なってもらいたくないものである。
天国でのラモーンズ再結成ライブはドラマーがいなくて延期になったそうだ。
近いところでは高田渡や照屋林助が神様になった。
フラメンコ界ではゴルド・アグヘタが神様になり、パリージャのギターでカンテが唄いたいと、しきりに呼んでいるようだけど、パリージャにはディエゴのカンテが似合っている。

偉大な音楽家は、(余談であるが、音楽家の偉大な3Bとはバッハ、ブラームス、ベートーベンのことではなくボブ・マーリィー、ボ・ディドリー、BBキングのことである)
死して神様となる。
そして地上には、どんな教典よりもためになる言葉に溢れたレコードが残される。
それを聴き、我々は退屈な日常と折り合いをつけていけるのだ。

たまにライブの間にDJなどする時がある。
その時、必ずジョーイの「この素晴らしき世界」をかけることにしている。
この世が素晴らしくないことは分かっているが、音楽がある間はそうであると思うから。
それが持続することを願って、「この素晴らしき世界」だ。
ジョーイもそんなことを思って、この歌を歌ったのではと夢想する。

ともあれ、私は音楽の神様を信じる。

更新日2006年3月18日更新
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